はてなブックマークのコメント欄の乱用問題。

 昨日『はてなブックマークの悪用について。ネット社会に巣食うモンスター科学評論家達』と題して、問題性を採り上げましたが、その結果、コミュニティーの倫理観が非情に脆弱で、容易に非行が連鎖することが明らかになったようです。コメント欄で、幾つものルール違反、マナー違反が目に付くので、放置できないと感じます。無駄かもしれませんが、今回はいちおう教育者の視点から書いておきます。

 まず第一に、人様のプロフィールに対して、嘔吐する擬音の言葉を擦り付けてはいけません。重大なマナー違反です。なにやら言い訳めいたことを書き直しているようですが、私が書いたプロフィールの文章を引用している部分を除くと、嘔吐の擬音と感嘆符と疑問符しか残らないような、不適切な書き方になっていました。見ず知らずの人に対して、繰り返しこのような非常識なことを行えば、悪質な嫌がらせを行うストーカーとみなされることになるでしょう。もちろん、愚かな行為を働く人物に同調して、擁護したり星やコメントを付けるような、自らを貶める行為を働いてはいけません。増長を招けば、多くの人に対して同じような迷惑行為を繰り返し働く、劣悪なコミュニティーを形成する結果を招く可能性があります。それは、頭の悪い人がすることです。

 第二に、書き手が用いている言葉の意味を摩り替えてはいけません。人が書いた文章を読むうえで最低限守らなくてはならない初歩的なマナーの一つです。読み書きを習い始めたばかりの小学生の子供でも守っている基本的な事柄です。このルールが守れない人は他人が書いたものを読む資格がありません。言葉は生き物であり、厳密には使われる文章に応じて意味が異なります。それを勝手な意味に解釈すれば、どのような誤読や曲解でも可能になります。したがって、意味の摩り替えをやってしまうマナーの悪い基礎教養のない人物は、人とまともに議論できない致命的欠陥を抱えているとみなされることになります。身勝手な言葉の解釈を流布して人を攻撃すれば、その時点で常識をわきまえない倫理観が欠落したモンスター評論家と確信されることになるでしょう。今回は「未科学」という言葉の意味が、日本語として未だ定着しておらず(多くの用法が、他の言葉で置き換え可能なため、ほとんど使用される機会がない)未だはっきり定まっていないのをいいことに、相手が用いている言葉の意味を勝手に自分が用意したものと摩り替えるトリックを用いて、攻撃する手段が用いられました。たとえ、故意でなかったとしても、これは読み手全てを騙して認識を歪める、情報化社会では許されない有害な行為と受け取られます。「未検証の仮説と未科学は違う」という主張は、多くの場合通用しません。この二つを同義として扱う人は大勢いるので、明らかに事実に反する、初歩的な言葉の意味の取り間違いをしていることになります。「研究者が仮説について言及する事は未科学ではない」も、完全に間違った考え方です。未科学は研究されて科学へと移行しますが、研究者が言及すると、瞬時に内容が変化して完成された科学知識になるようなことはありえません。研究者が研究中の未科学の領域が存在するという事実を無視した、論理的に破綻した暴論になっています。議論に慣れた知能が高い人々は、このような小学生でも守っている初歩的なマナー違反のトリックに簡単に引っかかって同調して他人を攻撃するような非行に走る事はありませんが、多くの一般の人はそうではないため、星を付けて評価してしまったようです。私が管理する掲示板でこのような騙しのテクニックを用いて、人々を扇動してバッシング行動へと仕向けて、不和を招くような非行を働けば、即刻強制退去処分になります。

 第三に、人格攻撃を働いてはいけません。「この人間はどうかしてる」といったコメントは、内容の伴わない人格攻撃で禁止事項です。良識がない言動をする人物を呼び集めて、さらに混乱を招く原因になります。もちろん、私が管理する掲示板で行えば、これも即刻退場です。存在そのものが許されません。

 第四に、一般の人が易しく読めるように書いてある文章の中に、未検証と感じる情報を見つけても、よく考えもしないで、短絡的発想で、ニセ科学やトンデモと決め付けてバッシングしてはいけません。これもマナー違反です。専門家が一般の人向けに書く場合には、多くの事柄を省略して、要点のみに絞っているケースがほとんどです。詳しく書こうと思えば、本一冊軽く書けてしまいます。一つのテーマに対して、数千もの学術論文が存在することも珍しくなくなっています。一般の人向けに、逐一そのようなものを提示しようとする人はまずいません。専門家が根拠としている伏せられた膨大な知識に触れたことがないからこそ、未検証の事柄があたかも確定しているかのように書かれていると感じる場合がほとんどです。自分の見識不足の可能性が高いことを失念して、ニセ科学やトンデモと決め付けてバッシングすれば、無知なまま、非科学的な発想に基づいて誤情報を流布する非行を働く状態に陥ってしまいます。自分にとって未だ科学的に判明していない事柄、イコール未科学の領域が、専門家にとっても未検証の領域と推理するのは誤っている場合がほとんどです。専門家のほうが、何千もの論文に目を通して裏付けのある知識を持っていて、専門領域に詳しいことが判らなくなってしまったら、専門家から知識を学ぶことは出来なくなります。学習行動にとって最も大切なことは謙虚さです。慢心して、自分が知らない知識を全て未検証とみなして否定していけば、何も新しいことを学ぶことは出来なくなります。もちろん、書かれている文章を読む意味がないことになります。先週から、このタイプの逸脱した非常識な発想に基づく問題行動に伴う混乱が続いています。知識がある人から素直に学ぶ謙虚さは、小学校入学時点で習得していなければならない事柄です。このレベルで躓いてしまえば、まともなコミュニケーションは取れないことになります。人が書いたものを批判するには、書かれた論理の道筋に錯誤があるとか、既知の科学知識に反する内容になっているとか、他の研究グループが行った追試の結果と食い違っていて事実とは認められない、といった明確な根拠を示す必要があります。このような理由が提示できないまま、強引にニセ科学と罵れば、根拠のない非科学的な発想に基づく出鱈目な妄言を流布しているにすぎないことになります。


 第五に、常識や事実に反する非論理的なことを、あたかも正しい事柄であるかのように書いて、物事を理解する能力が低い人々の判断力を惑わしてはいけません。「最先端の研究を活発にしている人ほど、日記に未科学領域の情報を盛んに書き込むことになります」という私の記述を否定して、そんな軽率なことをする研究者はいないという、常識外れの事柄が書き込まれています。これは大きな間違いです。まず、優秀な人にとって科学的な事柄が、そうでない人にとっては未科学の事柄に見えるという問題があります。この点を無視すれば錯誤に陥ります。あまり優秀でない人は、他人が知っている事柄しか書けないことが多いのですが、優秀な人になればなるほど、他の人が知らない知識を次々と書き並べていくことが出来ます。結果的に、知らない人から見れば、未科学領域の情報が盛んに書き込まれているように見える状況が生まれるのは必然です。「頭がいい人ほど、他の人が知らないことを書く」という単純明快な理屈が判らず、間違ったことを書いてしまうような人は、非常に珍しいと思います。6歳の子供達でも、この程度の理屈が判らないことはほとんどありません。コメント欄に星がたくさん付いていますが、何も考えることなく賛同したのでしょうか。


 以上5項目以外にも、問題性を抱えたコメントが幾つも書き込まれていますが、内容を観察すると、あまりにも非常識で低レベルのコメントが多すぎることが見て取れます。本当に、そこまで頭が悪くてどうしようもない人達が集まってきているとは、書き込みに用いている言葉の選択能力から見て、考えられません。したがって、故意にマナーやルールが守れない倫理観に脆弱性を抱えた人物を装って、常識からかけ離れた理屈の通らないことを書き立てて暴れる、モンスター科学評論家で構成されたグリーファーグループが存在すると判断するのが妥当な状況だと思います。このような迷惑行為が横行しているケースでは、まともな判断力を持った人々は、ほとんど静観モードを選ぶため、問題性を抱えた見苦しいコメントがずらっと並ぶ状況になっているのでしょう。

 昨日私は、はてなブックマークのコメント欄を調査した結果、信頼できない素人判断のコメントがほとんどを占めている印象を受けたと書きました。情報処理の衆愚化という問題点を指摘したのですが、最も重要なこの問題に対して、誰一人コメント出来る人物がいなかった点も問題だと思います。昨日のブックマークのコメント欄の反応を見て、衆愚化よりさらに悪い不良化が起こっていると判断した情報畑の有識者がほとんどのようで、私もそう感じました。このような形で情報を捻じ曲げるグリーファー集団の存在が、はてなの資産全体にどの程度の悪影響を与えているのか、興味がわいてきました。